最初に、ここ数日魚が溜まっていると言う瀬、淵を狙う。KAWAさんとは出勤前の少しの時間しか一緒に釣りが出来ないので早めにイイとこ見せなきゃなぁ〜とデカイのが出そうな所を重点的に探って行く。このポイント凄く釣れそうっ!と思いながら上流を向くと早々と重森氏の竿が曲がっていた。サッサッと手際良くリリースをして「すいません先に釣っちゃいました...」と苦笑いをしながら近寄って来る重森氏。「何をおっしゃいますやら、これでこの区間に魚が居る事が分かったのだから俄然やる気が出ますよ!」と言ったか言わないか、数分後にはKAWAさんもサクッと一本追加。や、やばい流石にこれはプレッシャーを感じてしまうと思いながらもキャストを刻んで行くと流れが凝縮して餌も集まり易いポイントの渕尻辺りで待望の初ヒット。っが、これが飛沫を上げて直ぐにバレてしまう。冷静を装っていたものの水面から飛び出した魚体は尺は越えていたようだった。後ろから見ていた重森氏も「デカかったですよね、今の...」と絶句。勿論、僕も絶句。
まぁ良くある事だ、時間も無いしショボクレてばかりもいられない。その下の大場所も打ったが反応が無かったので場所移動。次に入ったポイントは上流から大きくクランクした淵だった。ここでは二人とも僕の為に竿を出さず見守ってくれる事に。水深がありそうだったので、使っていた新作のUSHIWAKAからOMOWAZAにチェンジをして下の層を流す。下手からアップでキャストしてドリフトさせながら棚をとる。イメージした水深まで入った所でリズム良くシェイクを繰り返すと一瞬小さく金属的な「コンッ」という前当たりがあり、これはっ!?と思った瞬間一気にドッロが弧を描いて絞り込まれた。最初は良く走る個体だなぁと関心していたが左右に暴れる走り方からどうもスレ掛りだと思いちょっと慎重に寄せてくるとやはり背中にスレていた。一旦口にかかったのが背中に回ったのかは定かでないが、前当たりもあったのでどちらにしろ食い気はバンバンの魚だった事は確かだった。普段よっぽどのサイズでないとネットは抜かないが流石にこれはバラス訳にはいかないので慎重にネットイン。二人とも駆け寄って来てくれて「腹パンパンじゃないですか!デカイですね!」と祝福してくれた。確かにこんなにお腹が膨れているメタボアマゴは久しぶりだった。フックを直ぐに外しライブバックに移しかえ魚の回復を待ちながら地合を逃すと勿体無いので直ぐに二人にもキャストしてもらう。
しかし、流石にそんなに甘い物でもなくKAWA さんの出勤時間になったので直ぐに終了。
KAWAさんと別れ二人になってからゆっくり撮影会開始。ライブバック内で元気に回復した本流アマゴを石で組んだイケスの中にそっと移しかえ一眼レフを取り出す。この時間は自分にとって釣りと同じぐらい重要で楽しい時間なのだ。ファインダー越しに見る魚体はウロコの一つ一つまで生きる力が溢れていて太田川のポテンシャルの高さを伺い知るには十分な一匹だった。写真を撮り終えようやくメジャーを当てると32cmあった。上出来だ。
暫し二人で眺めた後、流れの中に元気に消えて行く魚を見送り改めて握手。重森氏は笑顔だったが、僕も頬が垂れるぐらい笑顔になっていたに違いない。スレとは言えこれで今回の第一ミッションである太田川本流アマゴ攻略に成功した訳だ。この後、本流を少しだけ突いて重森氏がBENKEIで一匹アマゴを追加した所で第二ミッションへと向うのであった。
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